総合情報配信サービス
多言語による運行情報配信で業務効率化を実現
熊野御坊南海バス株式会社様
2025.04.24

熊野古道や熊野三山など、国内有数の観光地を結ぶ路線バスを運行する熊野御坊南海バス株式会社では、外国人旅行客の急増に伴う多言語化や業務効率化に課題を抱えていました。
その課題解決のため、Will Smart が提供する多言語に対応した運行情報・観光情報配信システムを導入。担当者の方に導入の経緯や効果についてお聞きしました。
導入システム
- デジタルサイネージ配信管理システム「Will-Sign」
多様なコンテンツ形式に対応したクラウドシステムです。遠隔で配信管理や配信機器の状態監視を行うことができます。 - コンテンツ管理システム
バスの運行情報や周辺の観光情報などが多言語で登録できる専用の管理画面を提供しました。必要事項を入力するだけで表示用コンテンツを生成することができます。
<システム構成図>

熊野地域のバス交通について
──はじめに、貴社が運行するバス路線について教えてください。
当社の本社がある新宮市から那智勝浦町を結ぶ「新勝線」、那智勝浦町から那智山を結ぶ「那智山線」、熊野本宮大社から新宮駅を結ぶ「川丈線」の3つが主要な路線です。70年近く地域の足として根付いており、普段は通勤や通学、通院などでの利用が7~8割を占めます。
──全国的に運転手不足等が課題となっていますが、貴社における課題はありますか?
ここ1,2年くらいで海外からの観光客が急増しており、観光シーズンになると地域住民よりも利用者数が多くなっています。その影響で地元の利用者が乗れないケース等が発生しており、オーバーツーリズム対策が必要だと感じています。また、観光地へ向かうルートは降車時の運賃の支払いを運転手がサポートしないといけないことが多く、遅延が発生することもあります。課題解決策として、観光客専用のバス路線の実証運行やクレジットカードのタッチ決済の導入などを実施しました。
導入のきっかけ
──今回Will Smartの多言語での運行情報配信システムを導入した経緯を教えてください
当社の本社1階にあるきっぷ売り場には運行情報を表示するサイネージがあったのですが、紀伊勝浦駅には費用面などのハードルがあり導入できていませんでした。一方でコロナ禍後は海外からの観光客が増加するという想定がありましたので、国土交通省の補助事業を活用して多言語での運行情報や観光情報を配信できるシステムを導入することにしました。
──Will Smartに任せていただいた決め手はなんですか?
以前より、Will Smart の取り組みをメールマガジン等で拝見しており、様々な交通事業者のDXを手掛けているのを知っていたので、安心して任せられると感じました。
運行情報・観光情報配信システムの導入効果
──現在、システムをどのように活用していますか?
紀伊勝浦駅に多言語で運行情報を配信するサイネージを設置しています。あと何分でバスが来るのかなどの表示が分かりやすくなったので、利用者の方に好評です。

──今回のプロジェクトでお悩みや課題が解決された点を教えてください。
多言語で表示していることで海外からいらっしゃるお客様へのご案内が効率的にできるようになり、とても助かっています。紀伊勝浦駅のきっぷ売り場はスタッフが1名しかいないのでピーク時はきっぷの販売と運行案内を同時に行わなければならず行列ができることがありましたが、サイネージを見れば一目で運行情報が分かるようになったことで問い合わせの件数が減り、販売業務に専念できるようになりました。
今後の展望
──今後の貴社の取り組みについて教えてください。
海外からの観光客は今後ますます増えていくと思いますので、それに向けて観光情報の整備をもっと進めていきたいです。
そして、地域の方に安心してご利用いただくことが我々のもっとも重要な使命だと考えておりますので、安全面の確保や定時運行の維持を目指しながらこれからも移動の足を維持していきたいです。

熊野御坊南海バス株式会社様
所在地
和歌山県新宮市徐福二丁目1番11号
事業内容
乗合バス事業、貸切バス事業、定期観光バス事業、土地・建物の賃貸事業等