モビリティシステムサービス
地域交通の選択肢拡大へ:「定時定路線+予約」そしてコミュニティバスで変わる公共交通
伊豆箱根交通株式会社様
2026.04.21
南足柄市では、路線バスが運行しない時間帯に、9人乗り小型車(ハイエース)で代替運行する新しい公共交通モデルを構築し、令和7年10月から12月にかけて実証運行を実施しました。
この取組において、Will Smartは人口減少や運転士不足に対応するため、デジタル技術で運行を最適化するシステムを開発・提供しています。
【プレスリリース:南足柄市でバス路線向けハイブリッド運行支援システムを開発・提供 】
今回、同市向けにバス路線のハイブリッド運行支援システムを開発・提供したWill Smartのソリューションについて、実証運行で運行支援に携わった伊豆箱根交通の杉崎様に、今回の実証運行で使用したソリューションの特長やメリット、そして今後の展望についてお聞きしました。
南足柄市での実証運行で導入したシステムと特長を感じたポイント
南足柄市の実証運行では、Will Smartさんのシステムを活用して実験を行いました。本実証の特色は、既存の定時定路線に加えて、同一システム内で予約機能を併存させた点にあります。この点が従来のバスロケーションシステムとの主な相違点です。
特に重要だったのは、予約システムを利用者にどれだけ分かりやすく提供できるかという点と、それを受け取った運転手がタブレット上で確実に確認し、予約された場所と時間に間違いなくお迎えに行けたかどうか、という点だと感じています。
現場にとってのメリットとは
今回導入したシステムでは、各バス停に現在のバス位置を確認できるサイトへの移行用QRコードを設置しました。乗客はスマートフォンでQRコードを読み取ることで、現在のバスの位置、乗車中の人数、あと何名乗車可能かといった情報を確認できるようになっています。
一方、運転手側の画面では次のバス停の到着時刻が表示され、予約が入った際には運転業務に支障が出ない範囲でその情報が表示されます。トップ画面にも表示されるため、予約忘れの防止にも寄与していると考えられます。
Will Smartに求めるもの
大型バスから小型車へ転換すると、運行コストは大型に比べて抑えられますが、一方で問題も出てきます。大型バスに標準で備わっている各種設備が小型車では使えない場合があるためです。
小型化のメリットは小回りが利き、様々なルートを設定できることです。大型車では曲がれない場所にも入れるようになるため、住民の近くに新たなバス停や乗降ポイントを設置しやすくなります。しかし、その際に困る点の一つが車内の音声案内です。次の停留所名を自動で案内するシステムは大型バス向けの事業者には存在しますが、そのまま小型車に搭載するのは容易ではありません。
現在はタブレットで多くのことができるようになっていますが、タブレットで次の停留所を案内する機能を持つ事業者はまだ多くありません。Will Smartさんのデモを拝見したところ、音声の案内についても非常に優れているところが確認できました。この機能をより広く、かつ安価に提供できる仕組みが普及すれば大きなメリットになると感じました。
今後の展望について
伊豆箱根交通は一般乗合の免許も保有していますので、今後はタクシーのリソースを一般乗合にそのまま振り向けるという発想ではなく、タクシー需要を確保しつつ一般乗合需要も着実に取り込んでいきたいと考えています。事業を明確に分けながら、一般乗合ついては自社単独ではなく自治体などと協力して二人三脚で進めていくことが今後の重要な課題だと感じています。
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